肺炎(市中肺炎)の治療
肺炎は発生した場所によって市中肺炎と院内肺炎に分類されます。市中肺炎は病院外で発症した肺炎で、院内肺炎は病院に入院中に発生した肺炎です。
市中肺炎は原因菌により一般細菌によるものとそれ以外のもの(非定型肺炎)に分けられます。
一般細菌では肺炎球菌が最も多く、インフルエンザ菌がこれに続きます。
それ以外のもので多いのがマイコプラズマで、若年者に好発します。ついでクラミジアによるものが多くなっています。
診断
肺炎の診断は
- 胸部レントゲンで肺炎像確認、
- 発熱・咳・痰・呼吸困難などの症状、
- 白血球増加・CRO上昇などの検査所見
によって行います。
肺炎球菌とレジオネラ菌については尿検査で確認します。
重症度判定
表の項目を満たす数が、0:軽症、1または2:中等症、3:重症、4または5:超重症です。
肺炎の重症度
- 年齢:男性70歳以上、女性75歳以上
- 採血でBUN(尿素窒素) 21mg/dl以上または脱水あり
- SPO2(酸素飽和度)90%以下
- 意識障害
- 血圧:収縮時血圧が90mmHg以下
(「成人市中肺炎のガイドライン」より)
治療方針について
重症度分類に基づき、一般的に、軽症は外来治療、中等症は外来または入院治療、重症は入院、超重症はICU管理が必要です。